PROJECT
福島県 会津若松市
(あいづわかまつ)
歴史とITが共存する“サムライシティ”
福島県会津若松市は、歴史的建造物や伝統産業など、古き良きものを残しながらITを用いたまちづくりを進めている地域です。しかし、企業の撤退に伴う経済縮小・雇用減少のほか、さらには大事にしてきた歴史的資源の衰退といった課題を抱えています。スマートシティに向けた取組の推進などで地方創生に取り組んでいますが、課題解決に当たってはさらに広くまちの可能性を考えていく段階にあります。
そこで、逆参勤交代コース受講生たちに、会津若松市に残る古き良きものがこの時代で生き残っていくためのアイデアが求められました。フィールドワークでは、「七日町パティオ」「旧福西本店」など魅力ある古い建物や「山田木綿織元」「竹藤」などの伝統産業を視察し、市長へのプレゼンを実施しました。「観光(移住)」「産業支援」「人材育成」の3つの分野からアイデアを発表し、それぞれの課題は単独ではなく複雑に絡み合っている現実が見えてきました。
会津若松市では、切実な課題だけでなく、真摯に活動する人々の姿に触れることができ、地方創生は「礼」と「互敬」が重要なポイントとなることが感じられました。
第5期丸の内プラチナ大学「逆参勤交代コース」
フィールドワーク
開催年月:2017年10月
Pointポイント
スマートシティ会津若松
会津若松市では、ICT(情報通信技術)や環境技術などを、健康や福祉、教育、防災、エネルギー、交通、環境といった生活を取り巻く様々な分野で活用し、将来に向けて持続力と回復力のある力強い地域社会と、安心して快適に暮らすことのできるまちづくり「スマートシティ会津若松」を平成24年度から進めています。
歴史的建造物の活用
会津若松市には、江戸時代の藩御用達商家・芳賀家の蔵を改修した「七日町パティオ」、黒漆喰が特徴的な歴史的建築物「旧福西本店」など価値のある建造物が残っていますが、まだその魅力をうまく外の世界に伝えられていない現状があります。この価値を地域全体でブランディングできれば、地域には新しい風が入る可能性があります。
伝統工芸品
会津若松市は価値の高い伝統産業が続いている地域であり、明治時代から続く「山田木綿織元」、江戸時代の商家「竹藤」などが残っています。なかでも「山田木綿織元」は震災復興の一環で製品の取扱いが増え、人気が出たことによって生産が追い付かなくなる状況も経験。伝統産業の存続には、担い手や販路確保だけでなく、持続可能なそれぞれにあったスタイルでの展開も重要となります。
Mayor市長・町長
室井 照平(むろい しょうへい)
福島県会津若松市長
平成11年4月 会津若松市議会議員(1期目)
平成15年4月 会津若松市議会議員(2期目)
平成18年11月 福島県議会議員
平成23年8月 会津若松市長(1期目)
平成27年8月 会津若松市長(2期目)
令和元年8月 会津若松市長(3期目)